医療事務の将来性

より高いレベルの人材が求められる

医療現場もオートメーション化が進んできており、医療事務も縮小傾向にあります。
事務員の採用も昔と比べると少なくなってきており、少数精鋭で経営する病院も主流になりつつあります。
一方で医療事務の資格は取りやすく、取得する人も多いので、供給過多の傾向にあります。
今後も医療事務の採用倍率は増えると予想され、優秀な事務員が求められていきます。

仕事を行うなら、医療事務として求められるスキルのみならず、パソコン操作もできることは必須です。
また医療事務としての経験があるかどうか、コミュニケーション能力はあるかどうか、など事務のスキル以外の部分も見られます。

しかし医療事務として働くなら、医療クラークとしての道もあり、医師にとってはクラークはとても力強い存在です。
現場としても医師が不足して仕事が激務になっているので、補助してくれるクラークは助かります。
医療クラークの合格率は50%以上と低くないので、医療事務として実務経験があるなら、目指すのも一つの道です。
ただしクラークは、事務作業以外のことも行わねばならず、病院によって作業内容も違いますので、医療事務よりも仕事は大変です。

医療事務として働く場合

医療事務として働くなら、一度離職しても復職しやすく、景気に左右されずに働くことが出来、働く時間もある程度融通が利き、病院なら募集しているので全国何処ででも働けます。
パートとしても時間の都合をつけながら働けます。
しかし資格取得は容易なので、取得して働こうとする人は多く、最近は就職するのが厳しくなっています。

まず小さい病院だと即戦力が求められますので、経験者しか採用してくれません。
未経験者が大手病院などとなりますが、病院側はコスト削減を行ってきているので報酬は高くはないです。
運良く小さな病院で働けたとしても、人手不足だと休みは取りにくいです。

病院はオートメーション化が進んでおり、人の手がだんだんいらなくなってはいますが、それでも完全に無人化するということは無いです。
電子カルテにしても入力は人の手によって行っていますので、完全な無人化はなく、少なくとも今後数十年間は事務などで働く人が必要です。
ただ先に記載したとおり、今後はより優秀な人材が率先して採用される世界となります。

将来性をみるなら、縮小されていく業界ではあります。
看護師免許を持っていても難しいという場合もあり、報酬面を考えるとケアマネージャーの方が若干上です。
しかし逆に考えれば優秀な人材であれば、採用されて長く働くことが出来、安泰な世界とも言えます。
十分な実務経験があったり、優秀なスキルを身につけているなら、将来性があります。

ドクターズクラークとは?

医師事務作業補助

医師不足が問題となっている中で、現場の医師は激務に追われてパンク寸前となっています。
患者の診察からカルテ記載、さらには診断書や処方箋や紹介状作成まですべて一人で行っている医師も多いです。
このような事務作業が多くなっており、本来の医療に集中できずに疎かになっている、というのが現状です。

そこで医師の負担を減らすために誕生したのがドクターズクラークという資格です。
日本語だと医師事務作業補助と言い、医師の事務作業をサポートする目的で設立されました。
実際の仕事では医師の指示の元、事務作業を行っていきます。
2008年からはドクターズクラークを配置すると診療報酬請求の対象となり、今後設置する病院は増えていきます。

仕事内容

ドクターズクラークの仕事は4つに分けられます。

・医療文書作成代行
診断書の文書作成をし、診断書の他に処方箋や紹介状なども作成します。
病院で診察を行えば、多くの文書を作成しますので、仕事の機会は増えるでしょう。

・診療記録入力
電子カルテや、オーダー入力、検査結果出力などを行います。
診察記録入力をするために、外来診察に同席することもあります。

・事務作業
診療データ管理や院内統計や調査、カンファレンス準備など事務に関する業務を行います。

・行政対応
行政へ報告が必要な作業は、データ整理や入力を行って書類にして報告します。

実際の業務は病院によって違いはありますが、事務作業全般を行うのは間違いないです。
医療行為や調剤などは資格がないと行えませんので、全く行うことはありません。
ドクターズクラークとして働くなら、医療に関するそれなりの知識が求められます。

仕事をする場合

ドクターズクラークとして仕事をするなら、特別な資格を取得する必要はありません。
しかしその代わりに知識や技術を評価する方法として、医師事務作業補助技能認定試験という試験がありますので、この試験に合格しないとなりません。
この試験に合格すると、ドクターズクラークとして名乗れます。

事務関係全般の仕事をしますので、その知識は必要です。
仕事をしたいからと言って、募集しているところに応募するだけでは採用は難しいでしょう。
働く場所は小児科や外来などと、いくつもあります。
病院自体が細分化しているので、それぞれに対応した仕事内容となります。
特に小児科なら子供を相手にするスキル、外来なら外来患者を相手にするスキルが求められ、それぞれで必要な技術は違ってきます。

とは言っても、書類作成がメインであり、その書類の形式はどの病院でもさほど違いはないので、まずはその知識を身につけることです。
先の試験に合格するために通信講座などがありますので、それを受けるのが良いでしょう。

産業保健師

仕事内容

企業で働く従業員の健康を維持するのが仕事であり、勤務場所はその企業内となります。
企業に保健室や医務室などがあり、そこに待機して仕事をします。
勤務中に体調不良になった人が訪れたり、怪我をした人が来れば手当をして、さらには健康診断の実施や健康指導なども行います。
従業員の健康相談にも応じ、時には職場の人間関係などの悩みも聞き、カウンセラーのようなことも行います。

仕事を行うとその内容は幅広いので深い知識と判断力、そしてカウンセリング能力が求められます。
企業で勤務すると常勤の医師はいませんので、従業員の体調不良や怪我は、すべて産業保健師が対応します。
特に傷の手当てや病気の看護など、看護師と同じような技術が必要です。
しかし全てのケースを一人で対応するのではなく、保健師の範囲を超えていると思われるケースは、医療機関へ行くようにすすめます。

ただし医療機関へ行くと、その従業員は仕事が出来なくなりますので、その判断は難しいところです。
カウンセリングも行いますので、働く保健師の中にはカウンセラーの資格を取る人もいます。
企業によっては保健師に求められることは違い、実際に働くならその企業の特色をよく知るとスムーズに業務が行えます。

産業保健師になるには

産業保健師になるには、もちろん保健師としての資格も必要ですが、それ以上にその企業の健康管理を行えるかが重要です。
これは働くと社員の話しを聞いて、きちんと対応策を伝えるということが出来ないとなりません。
多くの場合は、産業保健師になるには、転職サイトなどを利用して募集しているところに応募しますが、必ず面接はあります。
その面接の時には、面接官の話をしっかり聞いて、的確に答えられるかということが見られます。

また企業ごとにも求める人材が違いますので、応募する前にはその企業のリサーチは必須です。
しかし個人でそれを知るには限界がありますので、転職コンサルタントなどを利用して知るというのが良いでしょう。
面接では資格取得していることはもちろんですが、それ以上にその資格を利用して過去にどのような成果を上げたかが注目されます。
やはり実績がないと採用はされませんので、新人の保健師で応募するのは無謀です。
どこかで働いて実績をつけてから応募した方がいいでしょう。

産業保健師を目指すなら、履歴書の書き方や面接の仕方など、こればかり勉強しても採用は難しいです。
小手先の技術だけでなれる職業ではありません。
面接官は、常にその人物が企業で使えるのかどうかを見ますので、使えない人物と判断されては、いくら履歴書や面接の仕方が良くても採用にはなりません。
まずは実績を積み重ねることを目指しましょう。

保健師の今後

予防医学の面から

保健師は従来から、地域や企業で病気の予防や健康相談などを行っており、健康に関する知識や公衆衛生の普及に努めてきました。
医学では最近になって重要なのは、治療よりも予防であるとされており、予防医学の重要性が叫ばれています。
病気を予防できれば、その人物にとっても、その国にとってもメリットは多く、余計な医療を施すことも無くなり、使う薬も少なくでき、国の医療費削減にもなります。
このようなことからも、国民の健康を守り、病気を如何にして少なくするかが、とても重要です。

病気の予防方法としては、定期検診や健康に関する知識の普及であり、これらを行うのが保健師の役割です。
このために、今後はますますこのような仕事は重要となります。
特に日頃から定期的に健康診断を受けることは、その人の病気を予防するばかりでなく、病気の早期発見にも繋がり、施す医療も最低限で済みます。
日頃から忙しいと健康診断を受ける機会も少なくなりますが、それを如何にして受けてもらうかも保健師の腕の見せ所です。

当然地域や企業でも検診に力を入れるべきであり、保健師一人ではこのようなことは出来ませんので、地域や企業と連携して検診を行うこととなります。

高齢化社会での役割

日本は高齢化社会に突入しており、今後も益々高齢者は増えて高齢化は加速していきます。
このために医療を必要とする人は、どんどん増えていき、介護を受ける人も増えていきます。
介護に関する世間の関心が高まる中で、その役割は介護士やケアマネージャーなどと細分化されています。
その中で保健師の役割も介護の中では重要であり、如何に介護施設で健康に高齢者が過ごせるかが、保健師の役割と言えます。

保健師としては、入所者の健康管理から、時には医療機関と連携して必要なら診察などを入所者に受けさせることも大事です。
入所者やその家族へのカウンセラーとしての役割もあり、相談などのアドバイスを行います。
介護施設で働くなら、看護師などと同じような知識も必要となります。
病気予防を前提としての仕事ではありますが、食事指導をしたり生活指導をしたりと、介護施設に沿った仕事もいくつか出てきます。

保健師として働けば看護師の資格も取得しているので、看護師として働くことも可能です。
昨今の介護施設は看護師不足が問題となっていますので、看護師が手が空いていないような場合は、代わりに仕事をするようなこともあります。
従来保健師の活躍の場としては地域社会や学校や企業など、健康予防を目的として働くのが主流でした。
しかし今後は介護施設など、もう一歩踏み込んだところでも、介護士のような仕事を時にはしながら働くようなことも出てくるかもしれません。

薬剤師の年収

薬剤師の平均的な年収額

薬剤師は勤務をするまでの資格取得に長い時間がかかることもあり、就職後の待遇は決して悪いものではありません。

他の医療関連の資格と比較してもかなり高めの水準で年収が設定されていることもあり、安定的に仕事を探していくことが可能です。

平均年収は約510万円とされており、月収ベースでは35~36万円くらいが相場となっています。

加えて正社員として勤務をした場合にはボーナスとして80万円程度が支給されるようになっているので、年収だけで比較した場合の待遇は一般的な会社員よりもかなり優遇されていると言えます。

特に女性にとっては一般の会社員として勤務をした場合には300万円程度の年収が平均的とされているため、一生の仕事にしていくには大変適した仕事になります。

資格を使用する排他的な業務であることから求人数も絞りこまれており、売り手市場の中で自分のペースに合わせた就職先を探すこともできます。

昇給・キャリアアップのための方法

安定的な給与を得ることができる薬剤師ですが、特に何かプランを立てるわけではなく一箇所の就職先に勤務をしていく場合には長く勤務をしてもそれほど極端に年収アップを期待することはできません。

薬剤師の業界においては転職をする人の割合が全体的に多いので、採用をする病院や調剤薬局などでも長期的な勤務プランを作っていないということがよくあります。

ですのでより広い場所で臨床経験を積みたいと思う薬剤師や、それまでの経歴を生かしたよりよい待遇の職場を探したいというときには即戦力を必要とする施設への転職が一般的に選ばれる方法となってきます。

薬剤師の勤務先としては病院や調剤薬局の他にもドラッグストアといった薬品を取り扱う店舗や、介護施設、福祉施設などもあります。

新しく薬剤師を配備する施設などでは経験豊かな薬剤師さんを採用したいと思うため、キャリアが長い人はそれだけ有利な条件で就職をすることができます。

ただ、薬剤師の就職先として多いドラッグストアの場合には給与待遇は他の職場よりも恵まれている反面で、実際の業務は薬剤関連のものよりも店舗運営に関わることの方が多いといったこともよくあります。

具体的には商品の品出しやレジ打ち、接客といったことで、薬剤師さんの中にはもと薬剤に関する仕事をしたいと望み給与面ではやや劣る病院勤務に再度転職をするといったこともよくあります。

薬剤師の資格は転職によって年収を高めやすい性質がありますが、必ずしも年収の高い仕事が自分にとってやりがいがあるかは別になります。

転職を考えるときには年収ばかりを気にするのではなく、その職場に行くことで学べることやさらに数年後のキャリアプランにどういった影響があるかといったことも十分に考えてからにした方がよいでしょう。

薬剤師を目指せる学校

薬剤師資格を得るための条件

薬剤師として勤務をするためには、薬剤師国家試験を受けて合格し免許の登録をしなければいけません。

ただし薬剤師の国家試験を受験するためには厳しい受験要件があり、試験のある年度までに所定の薬学部養成課程を修了していないといけません。

薬剤師の養成課程は6年と定められているため、6年制の課程のある大学かもしくは4年制の薬学部卒業後に残り2年分の養成課程のある大学院か専門学校に通わなくてはいけません。

4年制のあとで2年制の学校に編入するのはかなり面倒な手続きが必要であり、一環した学習を落ち着いて行うことができないため、ほとんどの人は6年制の薬学部を目指します。

なぜわざわざ4年制の大学があるかというと、これは法律が改正される前までは薬剤師養成課程は4年でよかったということが関係しています。

現在でも都市部の国立大の薬学部は4年制のところがいくつか残っているのですが、地方の国公立大や私立大学では早々に6年制の課程へと変更をしています。

主な進学先となる学校

薬学部のある大学は全国にあり、その偏差値レベルもかなり幅があります。

同じ6年制の課程がある大学でも医学部の場合全体の偏差値はかなり高めになっているのですが、薬学部の場合には定員割れをしておりほとんど無試験でも入学ができるような大学も中には存在しています。

どの大学を出ても最終的に薬剤師の国家資格を受験して合格をすることができれば何の問題もないのですが、やはりレベルの高い大学になるほど卒業生の国家試験合格率が高く、在学中から適切な受験対策をしていくことができます。

全国にある薬学部の中でも特に合格率が高いところとして知られているのは広島大学、金沢大学、明治薬科大学、名城大学といったところです。

ただしそれぞれの大学ごとに薬学部の定員数がかなり違っているので、そのあたりもよく考えて学校選びをした方がよいかもしれません。

学校選びのポイント

合格率に開きがあるといっても数%くらいだろうと思ってしまうところですが、実は薬剤師に限っては驚ほどその差があります。

第100回試験だけでみても、トップであった広島大学では合格率が約87%であったのに対し、最下位近くのいくつかの大学は30%台にとどまっています。

その年の新卒卒業生のうち30~40%ということは3人に1人くらいしか合格をすることができないということになるので、これは相当の違いです。

なぜここまで差がついてしまうかということについてはいろいろな理由があるのですが、やはり校風的に試験に真剣に望むことができる環境ができているかということが大きいようです。

薬剤師の仕事は案外卒業して就職してからの横のつながりも大切になるので、できれば一緒に試験を目指し就職後にもよい関係をつくっていけるように合格率の高い学校を選ぶようにした方がいいといえるでしょう。